CWまとめ感想（2021/01/27）

「岐路（5）」作者：兎肉さん
若者or大人一名専用短編シナ。やや硬い雰囲気があるんですが作風に合っていてとても良かったです。新人冒険者二人を連れてオーガ退治の依頼を受けるお話で、傍若無人なパウロと我慢強いルカの面倒を見ながら依頼に臨みます。依頼人とのやり取りや夕飯でのやり取りで二人の関係性が見えてきて、先行き不安になるPC…。一度面倒見た後輩が帰らぬ人となることもこの業界じゃよくあることでしょうし、責任重大ですよね。ある意味当然の結果とも言える展開になるんですが、その後（数年後）のことを描いているのは珍しい気がします。どちらが良かったのかなんて簡単には言えないラストにしんみりしました。

「境界の洞窟（1～3）」作者：盆栽の人さん
妖魔バリアント向けゴブ洞改変狂い系シナ。峠の妖魔たちに堂々とゴブリン退治の依頼を持ってくる親父が…（笑）普通に人間PTでプレイしたけど、妖魔バリアントだし相手は親父だしゴブリンたちの味方につきました。なんか「毎日牛乳を届けてくれるゴブスじゃないか」とか言われると倒せないよね。ゴブリンたちの絵柄も相まって親しみが湧きました。

「本物を探せ」作者：overDozeさん
忙しい親父が「分身できたらなぁ」とぼやいてたら、通りすがりの魔術師によって9人に増えてしまう狂い系短編シナ。増えただけならまだしも、偽物親父の股間を蹴り上げると本物親父の頭がぱぁんするとか言われて絶体絶命な親父…。偽親父は嘘しか言わないので9人の話を聞いて本物の股間を蹴り上げます（魔法を解くため）。ちょっと時間がかかったけど、ちゃんと本物を当てられました。頭ぱぁんは免れたものの、娘さんの強烈キックを受けた親父は大丈夫だろうか（汗）

「ウェングラムの魔法使い（3～7」作者：葛雅さん
コミカルな会話重視のNEXT専用6人用中編シナ。リーダー、盗賊、参謀、脳筋と4人の役割を決める必要があってそれぞれ見せ場があるんですが、物語的には役割のない二人にスポットが当たっていて、つまりみんなよく喋ります。むしろ喋り過ぎなくらいでずっとテンション高いです（笑）後半、不慮の事故でパーティがバラバラになり一気に緊張感が高まるにもかかわらず、すぐにいつもの調子に。冒険者はこれくらい精神的に余裕があった方がいいのかもしれない。とくに陽気なゴーストとのやり取りが楽しくて笑いました。前半、素材集めでいっぱいいっぱい（滞在できる期間を1週間くらいと思い込んでいた）で”暇つぶし”が一日目しかできなかったのが心残りでしたが、最後はホロリとさせてくれるところもあって楽しめました。

「フロム・ミッドナイト・ティル・ドーン（5～6）」作者：新矢晋さん
人数調整不要の一人用短編シナ。とある町に滞在していたら夜中に何者かに襲われ逃亡する羽目になるお話。吸血鬼対応ということでシレンツィアちゃんで行ってみました。突然のことに戸惑いながらも冷静に対処してるところがいいですね。逃亡ルートは町の区画を升目に見立てたマインスイーパ形式になっていて、追手を避けて安全な道をすべて選べばOK。逃亡ルートを選ぶならlv1でも行けるかも？しかし町が敵意ある存在のテリトリーになってる可能性まであると、おちおち遠出もできませんね…。

「二十の傷とカマイタチ（5～7）」作者：怪獣クドラさん
街道で切り刻まれた遺体を発見し、詳しく調べようとしたら妖怪に襲われる大江戸バリアント20コンテンツ戦闘シナ。連携攻撃してくるのかぁ。20コンテンツなのにギミック戦闘とは。サクッと遊べました。

「小さな藩の妖怪騒動（6～7）」作者：怪獣クドラさん
「二十の傷とカマイタチ」の続編の中編探索戦闘シナ。妖怪のことを報告しようとしたら、デマを広めるなと役人にあしらわれ、何か様子がおかしいと調査するお話です。聞き込み→探索→戦闘→聞き込みという感じでサクサク進められました。妖怪退治から陰謀を嗅ぎつけて首を突っ込んでいく展開は王道で楽しかったです。敵もなかなか油断できないところがいい。美味しそうな桃げっと！

「だんごむし（1～10）」作者：jimさん
「ｷｭﾙｹ･ｱﾙﾄﾝ短編集3」収録の女性一人用短編読み物。親父さんに頼まれて宿の前を掃いていたら、アリィがダンゴムシを探していて手伝うお話。ほのぼの日常感があって最後はクスリと笑わせてもらいました。私も昔だんごむしを飼ったりしたなぁ。CW素材にだんごむしの画像がこんなにいっぱいあったことに驚き。

「来訪者」作者：jimさん
「ｷｭﾙｹ･ｱﾙﾄﾝ短編集3」収録の人数調整不要、男性一人用短編読み物。貧しい農民視点で、嵐の日に雨宿りしに来た冒険者を迎えるお話です。何事も上手くいかず行き詰まり感に塞いでいた夫婦が、冒険者を家に入れてあげようと決めたことで、何かが変わるという流れ。この短編集には暗い話が多い中、なんだか希望を分けてもらえるような話でした。

「黄金の城（3～10）」作者：jimさん
「ｷｭﾙｹ･ｱﾙﾄﾝ短編集3」収録の人数調整不要の男性一人用短編読み物。あの時誘いに乗っていたら、今の自分はまったく違っていたかもしれないというのが何だかこう胸に迫りました。自分が選べなかったものを選んだ男に”冒険者”というものの本質を見たのかな。たとえ悲しい結末が待っていたとしても、彼の見た夢はきっと財宝よりも価値のあるものだったと思えました。

CW素材 キャスト素材と動物素材を9点

キャスト素材と動物素材を9点追加です。
海産物以外は私がPC用に描いたものですが、馬とか老エルフは汎用性ありそうなのでいちおう配布することにしました。よかったらどうぞ。

【素材の内容】
16色：弓使いエルフ、聖職者系？、蛮族、馬
海産物：ミドリガニ、ムラサキウニ
キャスト：魔女系？、老エルフ

今までの素材一括DL

【画像素材の利用規約】
CardWirthでの利用に限り、ご自由にお使い頂けます。
加工・合成、リプレイ、インポート、クロスオーバー、スクリーンショット、二次創作、ウェブ上以外での個人利用など、ご自由にどうぞ。
報告の必要はありません。

素材を使用した際には、シナリオのreadme.txtなどにyoinoの名前を表記して下さい。

ブログ名　指をり数へて
URL　　　https://nyaosuke.blogspot.jp/
管理人名　yoino

素材のみの二次配布は禁止します。
ただし、ブログ閉鎖・消失などで素材のダウンロードができなくなり、私と連絡がつかなかった場合に限り、代理配布を許可します。

CWまとめ感想（2021/01/22）

「賢者の杖集めてます（1～3）」作者：臆病＋４さん
賢者の杖と互換アイテムを交換or購入できる探偵バリアント用店シナ。消火器とかタブレットとか現代風のアイテムにできるのは面白いし、互換？付帯（購入のみ）もあるのが強い。店員のフリスケ（仮名）が面白くて、PC達とのやり取りが楽しかったです。経験点が入るイベントもあるけど、それをやると済印が付くので注意。

「暗き闇の底」作者：テイルさん
強さを求めるPC向け店シナ。神の力を得て、仲間を犠牲にする戦闘スタイルの技能を販売してます。仲間を石化などして自分を完全回復ハイパーモードにできるアイテムと、仲間を操ったり石化などして敵を攻撃する強スキル4枚を購入可能。クドラ法衣派になったばかりのライザさんにいいのでは？と思ったけど、レベルが低すぎて使いこなせなかった…。とりあえず今のレベルでも使えるクドラ教徒スキルを買ってこなければ。

「鸚鵡のいる宿」by秋と冬の味覚祭
Next積みシナ残ってた！！美味しそうな食べ物アイテムを購入したり、宿にいるNPCと話したり、オウムに言葉（5文字以内）を覚えさせたりできる店シナです。覚えさせた言葉を楽しそうにしゃべってるのが可愛いし、シナリオを出ても覚えてるのに驚きました。その場だけだと思ってたのに、これだけの数のゴシップを扱ってまで…。オウムと遊びたいという情熱に圧倒されます。

「秋の味覚当てクイズ20」by秋と冬の味覚祭
Next専用20コンテンツクイズシナ。秋の味覚に関するクイズに正解するとカニパンがもらえます。カニパン食べ放題だー。ぜんぶ食料KCつきだから食料が必要なシナリオ前にどうぞ。回復量は期待しない方がいいかも。

「碧眼の瞳（4～6）」作者：SADAさん
PC一人用マルチエンド長編シナ。雨の夜、宿に転がり込んできた少女と従者の女性の依頼を受けたことで始まる周回プレイ前提の作品です。かなり作り込まれていて、選択肢だけでなく情報アイテムの使い方で無慈悲なまでに命運が分かれます。というか情報をいつ誰に使うかが肝になっていて、それが難易度をぐんと上げているんですよね。私は途中で諦めて攻略記事のお世話になりました。4つのエンディングの中ではエリンエンドが一番好きかな。大団円エンドが”一命をとりとめる”だったら違っていただろうけど。彼女の生きる意志が一つの鍵だったので、自力で致命傷を避けて未来を勝ち取ってほしかったです。彼女と対照的な存在として登場するヒューズさんも良いキャラしてました。

「地下を彷徨う亡者（2～4）」作者：オサールでござ～るさん
死霊術師討伐後に発見された大量の亡者の排除依頼。作ったばかりのPTで亡者退散もってないけどいっか、と気楽に行ったら、結構多くて大変でした。でも死霊術師さんが檻の鍵を閉じといてくれたようで、大量といってもいっぺんに襲い掛かってくるわけではない。神聖な攻撃を使ったら弱体化されたとメッセージが出たものの、攻撃が通じないわけではなくてホッとしたり。敵の落とした武器はなんでプレミアなんだろうと思ってたら「鍛冶屋スミス」で使えるみたいです。

「油の主（1-3/7-10）」作者：にべおさん
若い娘たちが村を出て行って困るので、神様を何とかしてほしいというメイリア調査団中編マルチエンドシナ。いつもと違うのは神様が話の分かる相手っぽいのと、ほとんどの村人は神様に感謝しているので排除してほしいわけではないということ。コミカルな作風で、寛大な村娘ミンと危機感があるのかないのかわからない村長とのやり取りが楽しかったです。村人たちから聞ける神様のエピソードも微笑ましいし。低レベル冒険者で行ったのでなるべく安全な作戦をとったところ、秀麗女子のジーニャが犠牲に…。いやぁ、冒険者って大変ですね！よし次は高レベル冒険者だ。

「風邪の時は卵を食え（1～3）」作者：怪獣クドラさん
人数調整不要の風邪っぴき一人用短編シナ。親父さんに優しくしてもらってほのぼのシナかと思ってたら、唐突にあらぬ方向から狂い系に（笑）目玉焼きに何をかけて食べるか、は永遠の議題ですね…。熱による幻覚なのかそれとも…。リューンだからこれくらい当たり前かもしれないと思ってしまう自分がいる。

「ある忙しい一日/料理バ○ザイ♪」作者：slp' catさん
どちらかというと駆け出し向けの短編シナ。忙しい親父に代わってみんなの夕飯を準備することになったPCだったが、その腕前は…？という流れ。上手に作れると「パーティの料理番」というクーポンがもらえます。割と器用なメンバーを選んだら親父も唸る美味しさになりました。手料理スキルも貰えるけど、KC”お料理”なので対応してるシナリオがあるかどうかは分からない。何気に連れ込みNPCチュカに対応してます。

「真夜中に、形容し難きものが目を覚ます」作者：cさん
一人専用短編ホラーサウンドノベルシナ。一人用ですがPCは一切登場せず、家族思いの農民のおっさんが遭遇した恐怖の物語となってます。かなり怖かったですね～。おっさんの感じている恐怖がひしひしと伝わってきます。ヤバい状況であると認めたくなくて冷静を装おうとしているのに、ボロボロとそれが崩れていくサマが丁寧に描かれてました。効果（扉閉）wavがあんなに怖く感じるなんて…。いちおう一回でゲームオーバーせずにクリアできたけど、それも曖昧な終わり方で後を引く怖さでした。ホラー好きならおススメ。

CW「アケロンの渡し」感想

対象レベル：1
エンジン：NEXT
作者：Niwatorryさん

座礁した遭難船に船長の遺体と遺品の回収をしに行くNEXT専用中編探索シナ。
NEXT積みシナ最後のシナリオとして、名作と名高いこの作品を取っておきました。いやぁ、さすが多くの方がおすすめしてるだけありますね～。期待MAXの状態でも大満足です。駆け出したちの冒険者魂に火をつける大冒険ですよ。
幽霊船の探索だけでもドキドキものなのに、出てくるゴーストたちには武器はもちろん魔法も効かないとは。

しかも、そんな状況も知恵と工夫で状況を乗り越えていく展開が熱い！
アクションカードが活躍するんだけども、対ゴースト戦でそれが使えるようになる理由が流れるように描かれていて、物語に没入したままシステム的なことがすんなり入ってくるところが上手いなぁと思いました。
終盤の一発逆転の作戦も緊張感を失うことなく、それどころか高揚感がぐんぐん高まってゆく展開。

あと、冒険者たちのやり取りも生き生きしていて楽しかったです。このシナリオをプレイするために急遽結成したパーティだったのに、一気に強い絆で結ばれた仲間に成長してくれました。
駆け出しの頃に印象的な冒険をしたかどうかでパーティへの愛着が結構変わるので、結成したばかりのパーティでプレイして本当に良かったです。

これから彼らの前に数々の冒険が待ち構えているに違いない！と思えてくる作品でした。

CW「ヘイト・アシュベリー」感想

対象レベル：7～12
エンジン：NEXT
作者：火星人さん

『アルカナの遺跡』の外伝的な、未完成の高レベル向け戦闘シナ。

未完成と言っても多彩な戦闘がすでに15個実装されており、恐ろしいほどに独自システムを盛り込んであるスタイリッシュな作品でやりこみ要素満載。
戦闘ごとに条件が設定されていて、それを達成すれば実績解除となり経験点＆アビリティを取得できます。

このアビリティというのが本当にすごくて、戦闘中に回復効果や補助効果を得られたり、敵のアビリティを阻害したり逃走コマンドにオプションを付けられたりと、様々な効果を付けたり外したりできるんですよ。
これ本当にカードワースの戦闘なの！？と驚かされっぱなしでした。

ビジュアル面やUIも洗練されているし、音楽も凝っていて戦闘が盛り上がる盛り上がる。「アルカナの遺跡」と同じく限られたラウンド数で戦うのでテンポがいい上に、今回は実績解除の条件が色々で飽きないんですよね。

前回プレイした時はストームルーラーで詰まって長いこと放置してしまいましたが、今回のリベンジしてみてよかったです（パッケージ47にヒント発見）。戦闘苦手な私でも楽しめました。傑作と言われるのも納得の完成度です（未完成なのに！）

CW「綺董堂」感想

作者：あきらつかささん

本格長編シティアドベンチャーシナ。
骨董品的なものを売っているお店である日殺人事件が起こり、容疑者として数に入れられてしまった冒険者たちが自ら潔白を証明するために真犯人を探します。

時間が経過していくタイプで期限は3日間。地道な聞き込みと調査がものを言う作品なんだけども、そこに”特定の日時にしか手に入らない情報がある”という要素が加わることで結構難易度が高めになってます。

少なくとも一回目でストレートクリアできる人はそうそういないんじゃないかな。事件解決に必要な要素は基本アイテムか情報として手に入るので、移動前にセーブして空振りしたらリロード、を繰り返せばなんとかいける？

容疑者が結構多いし、解決かと思っても一筋縄ではいかなくてギリギリまで東奔西走させられました。おかげで事件解決時の充実感も半端ないです。

それほど後味の悪い事件でもないし。借りパクしても怒らないザオアーさんがいい人…。掘り出し物が意外と多いので、買い物は事件が起こる前に済ませておきましょう。

CW素材 にゃんこ6種12匹

猫素材です。子猫バージョンと成猫バージョンを合わせて12匹。
にゃんこシナリオ増えるといいなぁ。

【素材の内容】
キジトラ、ポインテッド、ロシアンブルー、白猫、茶トラ、三毛（柄の名称に詳しくないので間違ってるかも…）


今までの素材一括DL

【画像素材の利用規約】
CardWirthでの利用に限り、ご自由にお使い頂けます。
加工・合成、リプレイ、インポート、クロスオーバー、スクリーンショット、二次創作、ウェブ上以外での個人利用など、ご自由にどうぞ。
報告の必要はありません。

素材を使用した際には、シナリオのreadme.txtなどにyoinoの名前を表記して下さい。

ブログ名　指をり数へて
URL　　　https://nyaosuke.blogspot.jp/
管理人名　yoino

素材のみの二次配布は禁止します。
ただし、ブログ閉鎖・消失などで素材のダウンロードができなくなり、私と連絡がつかなかった場合に限り、代理配布を許可します。

CW「アルカナの遺跡」感想

対象レベル：7～10
エンジン：NEXT
作者：火星人さん

封印が解ける前に封印ごと破壊してほしいというギミック戦闘シナ。
総勢21体（？）もいる相手を倒していくんだけど、それぞれ特性が違うのはもちろんギミックを駆使した攻撃や防御が多彩で、戦闘シナ好きな人が歓喜しそうな戦闘シナでした。

いつもそばにわんこが付いていてくれるのも癒やされるし、FOOLという毎回1ラウンドだけ登場する敵を倒して攻略すればスキルが手に入るのが嬉しい。あと暴露すると大抵はヒントが書かれてるし。

まあ、終盤は荷物袋の中で眠っていた古のチートスキルやらアイテムやらに頼り切りでしたけどね…。
一人だけレベルの低いPCを連れていて終盤までにはレベル上がるかなと期待してたら、単独撃破じゃないと経験点が入らないという誤算。いちおう黄金蛙様持たせて最終戦でも頑張ってたけども。

個人的に一番印象に残ったのはカッコよく逃げ続けるリンクスおじいちゃんです。逃げんなコラ！と思いつつも、颯爽と身を翻して疾走する姿が目に浮かんできてカッコ良すぎでした。

メインは戦闘ですが、墓石に刻まれた言葉や手記などからは断片的に過去の出来事や英雄たちの物語が伝わってきます。最後は英雄たちに思いを馳せながら帰還しました。