2021/05/17

CW「北風も太陽も」感想


対象レベル:3~5
作者:ニューセ・クラシック

依頼で極北の街サムスの名産品アイスクリームを持ち帰るため、現地の問題解決に奮闘するマルチエンドの長編シナ。

作者さんによる自作イラストと童話のような物語、そして登場人物たちの存在感がすべてマッチしていて引き込まれました。
極寒の街で愛されてきたアイスクリームに、街の人々と交流するペンギンたち、暖かさに包まれる宿・赤暖炉、流氷に隠れる蟹にメロンを育てる巨人、そして今にも崩れそうな捻じくれた氷の塔とそこの住人たち…。
どれをとっても魅力的で、確かにそこに存在してると思えるんですよね。住人たちとの会話バリエーションが多いこともあり、話を聞いて回るだけでも楽しめます。
とくに氷の妖精ルミドラと眷属?のジェラートと話すのがとても楽しかったです。ルミドラ様の人間臭いのに人間とは根本的に違う雰囲気がとても好き…。

一方でゲームとしてもかなり凝っていて、情報収集と能力判定による説得、雪の妖精たちとのゲームや戦闘による勝負などやることがたくさんあります。
途中で何をしたらいいのか分からなくなることが何度かありましたが、基本的に情報収集と探索、(道具屋・湖などの)入手アイテムを使うことで先に進むので何とかなりました。たぶんlv7以上とかの冒険者なら、障害を片っ端からぶちのめしても解決できそう…(確かめたわけではない)。

最終的に精霊力?のバランスを取ることで解決したんですが、サムスの街の変化に思わずにっこり。
冒険者にとってもPLにとっても思い出深い街になりそうです。

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