2021/09/20

CWまとめ感想(2021/09/20)

「榾火」作者:紫野蒼紅さん
人数調整不要の6人PT推奨短編読み物。一人で洞窟の妖魔退治を引き受けたところ不慮の事故に遭い…というお話です。丁寧な心理描写から”迫りくる死”の恐怖が伝わってきて一気に引き込まれました。文字通り”その身一つ”で耐え抜かねばならない状況…心細さに押しつぶされそうな時に見る夢が印象的でした。ラストは穏やかで温かいものでホッとします。やはり冒険者に必要なのは備えと生存術、そして強運と仲間だよね!

「指輪に火と廻る因果」作者:禄山さん
人数調整不要の二人用短編読み物シナ。今回の被害は割と可愛いものでしたね。この悪魔的暇人さんは四六時中こういう思い付きを試して、どうなるか観察して遊んでるんだろうか?いったい何十回に一回思い通りになるんだろうか、と考えると嬉しそうな態度も頷けるというか(汗)相方さんはその能力を別のことに使えばいいのにとか思いながらも、一緒にいることを選んでるんだろうなぁ。

「八葉通りの秘密の宝」作者:春秋村道の駅(桜林囃子さん、酒月肴さん)
八つ葉通り企画参加の人数調整不要二人用短編リドル読み物。八つ葉通りに伝わる暗号を解いて宝探しをするお話です。初回は普通に読み物で、頭脳派PCがコ○ン君ばりにサクサクと謎を解き宝に迫ります。…たぶん相方は一緒に試行錯誤したかったんじゃないかな?お宝はあっさり見つかるけど、嬉しいだけでは終わらないのがこの八つ葉通りらしいですね。不気味だったものの、怒らせるようなことはしてないはずなので怖くはなかったです。最後に暗号が提示され、それを解読すれば二周目に何をすればいいのかわかります。暗号は解けてもKCがリューンのじゃないとダメみたいで苦戦しました。真のお宝げっと!

「ランドノースの不思議な依頼(2~6)」作者:杉本清次/山科さん
人数調整不要の老人以外の男性一人用、マルチエンドの短編読み物シナ。リューンへ帰るため馬を走らせていたPCだったが、雪のせいで道を誤り森へ迷い込み…というお話です。選択は2回くらいしかないし割と先は読めるんですが、自然の恐ろしさ、焦燥感、疑念が丁寧に描かれていて後半は引き込まれました。姿絵に関する冒険者の考察に、ほんのり温かなものを感じるラストが良かったです。ちなみにバッドエンドルートは、ある意味引退シナとしていいかもしれない。負けないといけないけど。

「シュバリエの館」作者:Lop_norさん
考古学者からの依頼で発見した遺跡の調査を行う短編探索シナ。コンパクトなマップながら解読や魔法の鍵が活躍して嬉しかったです。調査役も活躍するし、同行する依頼人も積極的に情報提供してくれてスムーズに探索できました。冒険者的なお宝は少なかったけど、依頼人はとても喜んでくれて「いい仕事した!」という感じでした。

「キャベツ畑を荒らされて(3~5)」作者:緒浅丸さん
マルチエンドの中編探索シナ。お好み焼き屋のキャベツ畑が荒らされるのでどうにかしてほしいという依頼です。畑に妙な穴を見つけて探索することになるんだけど、そのマップが面白くて探索がとても楽しかったです。上下の位置関係がきちんとしてるダンジョン好きなんですよ。しかもこのマップは蟻の巣の観察キットを横から見たような構造なので割と把握しやすいし、冒険者がマッピングしてくれるので迷いにくい安全仕様です。最初は上から下に落ちていくばかりだったのが、奥で見つけたアイテムにより今度は上に移動できる(しかも二種類の移動方法を使い分ける)ので最後まで飽きない。戦闘は単調なものの一度倒したら復活しないタイプで良かったです。ボスの背景がやたらと重いのに対し、ラスト(持ち帰るルート)の依頼人の対応が酷くてボスが可哀そうになりましたが探索好きなら楽しめると思います。

「夕陽の丘で(1~10)」作者:R-manさん
丘で聞こえる不気味な歌声の正体を突き止めてほしいという依頼です。冒険に同行したいという吟遊詩人がいたのでついてくるんですが、PTに吟遊詩人がいると呪歌を教えてくれます。いいよね、こういうやり取り。そして村に到着して村長に依頼内容を確認するんだけど、とても段取りのいい村長で目撃者(聞いただけで見てはいない)がすでに揃ってました。しかも、こちらから聞かなくても全員の証言を順に言っていって、村長が補足情報まで教えてくれるという。この村長からの依頼なら何度でも受けたいですね!調査の方は同行NPCのアドバイスですんなり原因が判明し、吟遊詩人らしいイベントもあったり。なかなかメルヘンな展開で良かったです。

「傀儡の騎士団(3~7)」作者:亜留志さん
マルチエンドの中編シナ。親父が紹介する依頼を3つほど受けられます(2つはオマケ程度)。最初に受けた依頼で発狂しかけたらしく2週目から依頼書をビリビリ破くのに笑った。本命依頼は打って変わって緊張感があり、これは怪しいぞ…となってからの立ち回りによってエンディングが変わります。亡者退散系スキルが活躍しました(ask謹製だと弾かれるかも?)。ほんのり賢者の選択へのリスペクトが感じられる作風でした。

「ハックの謎(8~10)」作者:SAKさん
ネットハックが元ネタなのかな?家族が好きで多少話を聞いてたのでギリギリついていけました。いちおう元ネタがわからなくてもクリアはできるはず。メタネタを散りばめつつ、最後はアイテムを駆使して魔法使いの元へ。倒して首飾りをゲットしたら子犬が消えてしまった…。キャスト画像は”d”という文字だったけど、勝手に付いてきて可愛げあったのになぁ。

「メウレンの花(2~4)」作者:MUSANさん
逆玉で領主になった元冒険者の依頼でゴブリン退治を引き受けます。依頼を受けるまでの流れや依頼人とのやり取り、街での聞き込みなど、意外と描写が丁寧なのでショートシナリオと言う割にはボリュームがありました。圧の強い娘さんやホラ吹き領主、旦那を尻に敷く女将などNPCのキャラが立ってます。冒険者も結構しゃべるし、聞き込みをすればそれだけ副収入に繋がる情報が手に入ったりするので会話が楽しい。しかし、張り切って森へ行くと領主が想像以上にポンコツで…(笑)本当に有事の際にはどうするつもりなんだろう。しっぽ巻いて逃げ出しそうなんだけども…。冒険者を引退したのは正解だったと思う。ゴブリン討伐の方は判定で不意打ちもあり得るタイプで臨場感があってよかったです。せっかくの花を眼の前で…となった時はがっかりしたけど、その後にしっかりとフォローが入って気持ちが良い。わかってくれる人たちもいたし(とくに少年の純粋な気持ちが嬉しいね)。自分の欲望に忠実な娘さんも面白かったです。

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